ハスラーの乗り心地は悪い?最悪と言われる突き上げの原因と改善策
ハスラーで段差を越えるたびに、下からドンと突き上げが来る。後ろに乗せた家族が「揺れて酔いそう」と言う。そんなモヤモヤを抱えている人は多いかもしれません。これから買う人なら、「乗り心地が最悪」という口コミを見て迷っているところかも。
先に結論を言うと、ハスラーの乗り心地は「最悪」とまでは言えません。ただ、大きめの段差で突き上げを感じたという試乗記や口コミは複数あり、空気圧の入れすぎやタイヤ、足回りの状態しだいで、さらに強く感じることもあります。まずは空気圧と点検から見直すのが、安全な順番かなと思います。
スズキの公式資料、国土交通省に寄せられた不具合の申告、自動車メディアの試乗記、オーナーの口コミを突き合わせて整理しました。
対象は2020年1月に発売された2代目(型式MR52S・MR92S)で、2026年5月27日に一部仕様変更した現行モデルまで含みます。初代(MR31S・MR41S)は、足回りの保証延長など必要なところだけ分けて書いています。

- ハスラーの乗り心地が「悪い」「最悪」と言われる理由と、2026年の改良で変わったこと
- 突き上げ・揺れ・ふらつきを症状で分けて、原因の見当をつける方法
- 2WDと4WD、後部座席で乗り味が変わる理由と、後ろに乗る人の負担を減らすコツ
- 空気圧から点検、ショックアブソーバーの交換まで、安全に試せる改善の順番
ハスラーの乗り心地は悪い?最悪と言われる理由

「乗り心地が最悪」という声は、どこまで当てはまるのか。スズキの説明と試乗記、国に届いた申告の3つから確かめていきます。
結論:最悪とは言えないが段差の突き上げは感じやすい

結論から言うと、2代目ハスラーの乗り心地は、車全体として「最悪」と言えるものではありません。ただし、街中の大きめの段差やマンホールで硬めの突き上げを感じたという声は、試乗記や口コミに複数あります。
スズキは2代目の発売時、新世代プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」や環状骨格構造でボディー全体の剛性を高め、専用チューニングのサスペンションとあわせて、優れた乗り心地を実現したと説明しています。
ボディーの溶接部にはスズキとして初めて構造用接着剤を使い、ステアリングに伝わる振動も徹底的に抑えたそう。こもり音や雨音を減らす素材も採用していて、乗り心地と静かさには作る側もかなり気を配っていたことがうかがえます。
いっぽうで、試乗した人の評価には幅があります。自動車メディアResponseの試乗記(2020年型HYBRID Xターボ・4WD、約600km超)では、やや硬めながら継ぎ目はうまくいなし、不快感はほとんどないとしつつ、大きめの凹凸ではショックがきつめに出ることがあったと書かれていました。
Car Watchの試乗記(2020年型のNA・2WDとターボ・4WD)は、2台とも快適性を高く評価。「やや硬め」から「快適」まで、受け止め方が分かれている印象ですね。
オーナーの口コミも同じで、2020年式のHYBRID Xターボだけを見ても、「突き上げも少なく、快適」と乗り心地に満点をつける人がいれば、段差のあとの揺れで酔ったとして1点をつける人もいました。
では、実際に困っている人はどれくらいいるのか。国土交通省の「自動車不具合情報ホットライン」に寄せられたハスラーの申告を、型式で2代目と初代に分けて数えてみました。
| 申告の区分 | 2代目(MR52S・MR92S) | 初代(MR31S・MR41S) |
|---|---|---|
| 申告の総数 | 54件 | 120件 |
| 緩衝装置(サスペンション) | 4件 | 9件 |
| 緩衝装置の申告の中身 | 段差での強い衝撃3件、足回り部品の錆1件 | 9件すべてフロントコイルスプリングの折損 |
| 走行装置(タイヤ・ハブなど) | 2件 | 1件 |
| かじ取り装置 | 1件 | 0件 |
| エンジン | 19件 | 53件 |
| 動力伝達(変速機など) | 7件 | 12件 |
出典:国土交通省 自動車不具合情報ホットライン(不具合情報検索)を加工して作成。2026年10月5日に車名「スズキ」、通称名「ハスラー」で検索した177件(受付日2014年4月〜2026年8月)のうち、型式が分からないものなど3件を除いて数えています。
申告は利用者からの報告を公表したもので、原因が確かめられたものではありません。販売台数に対する割合も分からないので、あくまで「どんな声が届いているか」の目安です。
2代目の54件のうち、足回り(緩衝装置)の申告は4件。そのうち3件は、道路の継ぎ目や数cmの段差でも強い衝撃がある、という内容でした。突き上げに悩んでいる人が実際にいるのは確かです。
ただ、装置別に見ると、2代目でいちばん多いのはエンジン関係の19件。表にない区分(保安灯火・燃料装置・車体など)も2代目ではそれぞれ4件以下で、足回りが飛び抜けて多いわけではありません。
数だけで良し悪しは決められないものの、「足回りの不具合が多発している」と読めるデータではない、というのが私の見方です。
結局、硬さをどう感じるかは、走る道と乗る人しだい。段差の多い道を毎日走る人や、後ろに家族を乗せることが多い人ほど、気になりやすいと考えておくとよさそうです。
2026年の改良で突き上げは改善されたのか

2026年5月27日の一部仕様変更で、スズキが走行性能の変更として発表したのは、右左折後のハンドルの戻りと、高速道路でのステアリングの反応のよさ。カーブで内側への巻き込みや大回りを抑える「進化したアクティブコーナリングサポート」も採用しています。
いっぽう、ばねやショックアブソーバーを変えた、突き上げを減らした、という発表はありません。主な変更点を見るかぎり、段差の乗り心地に手が入ったとは読み取れない内容でした。細かな部品の変更まで公表されているわけではない点は、頭に入れておきたいところ。
スズキの販売店、スズキアリーナさいたま中央の試乗ブログでも、改良後のターボ車について「段差での突き上げ感は従来通り」という感想が書かれていました。
ハンドルの感触は大幅に良くなったものの、乗り心地は大きくは変わらない、という評価です。ただ、「普段使いで不満になるレベルではありません」とも書かれていました。
自動車メディアResponseの2026年型(HYBRID X・2WD)の試乗記はもっと辛口で、乗り心地は「ちょっと前の軽」のようで、一般道の凸凹路面ではつらいと書かれていました。高速道路での安定感は、6年前に乗ったターボの4WDより良かったそうです。
さかのぼると、2022年5月と2024年5月の改良も、安全装備や内外装が中心です。足回りの乗り心地を変えたという発表は見当たりませんでした。
つまり、新しい年式に乗り換えれば突き上げが消える、とは考えないほうがよさそう。年式の違いより、このあと紹介する空気圧やタイヤ、足回りの状態を見直すほうが、手を打ちやすいかなと思います。
試乗で乗り心地を確かめるポイント
運転席だけでなく後部座席にも座り、段差やマンホールのある道を走ってもらいましょう。希望する駆動方式(2WD・4WD)とグレードそのもので乗るのが基本。中古車なら、タイヤの銘柄やサイズ、社外のサスペンションへの交換歴も確かめておきたいところです。
突き上げや揺れの原因は症状から切り分ける

同じ「乗り心地が悪い」でも、段差でドンと来るのか、揺れがなかなか収まらないのかで、疑う場所は変わってきます。
突き上げと揺れは症状を分けると原因が見える

この記事でいう「突き上げ」は、段差やマンホールを越えた瞬間に、下からドンと来る縦の衝撃のこと。「揺れ」は、そのあとフワフワと上下の動きが続く、カーブで大きく傾く、まっすぐ走らずふらつく、といった動きを指しています。
どちらも「乗り心地が悪い」とひとまとめにされがちですが、原因の候補は少しずつ違います。症状ごとに整理すると、こんな感じ。
| 症状 | まず疑うところ | 自分で見られること | 相談先 |
|---|---|---|---|
| 段差でドンと突き上げる | 空気圧の入れすぎ、タイヤの状態、車体の特性 | 冷えた状態での空気圧、タイヤの傷やひび割れ | タイヤ店・販売店 |
| 段差のあとフワフワした揺れが続く | ショックアブソーバーの劣化や油漏れ | ショックの周りに油のにじみがないか | 販売店・整備工場 |
| カーブで大きく傾く | 背の高い車体の特性、空気圧の不足、荷物の積み方 | 空気圧、重い荷物の置き場所 | タイヤ店・販売店 |
| まっすぐ走らない・タイヤが片減りする | アライメントのずれ、空気圧の左右差、タイヤの摩耗 | タイヤの減り方、左右の空気圧 | タイヤ店・販売店 |
| 段差やハンドル操作で異音がする、車高が左右で違う | サスペンションの損傷や緩み、スプリングの折損 | 車高が左右で違って見えないか | すぐに販売店・整備工場 |
出典:スズキの法定2年点検(足回り点検)の項目、日本自動車タイヤ協会(JATMA)の空気圧の解説、タイヤ館のアライメントの案内をもとに作成。原因を確かめるには点検が必要です。
表のいちばん下、異音や車高の左右差は、乗り心地の好みの話ではなく、部品の損傷のサインかもしれません。走行中に気づいたら無理に走り続けず、安全な場所に止めて、販売店や整備工場、ロードサービスに相談してください。
反対に、新車のころから段差が硬いと感じるだけなら、次に書く車体の特性によるところも大きいはず。症状が「いつから」「どんな道で」出るのかをメモしておくと、相談するときにも役立ちます。
背が高く軽い車体と15インチタイヤの特性

ハスラーの全高は1,680mm。車両重量は830〜900kg(2026年現行・グレードと駆動方式による)で、軽自動車の規格に収まる軽い車体に、SUVらしい高さを持たせた作りです。
タイヤは全車165/60R15。軽自動車としては大きめの15インチで、見た目の力強さや、ちょっとした悪路での走りにも効いている部分ですね。
背の高い車は、カーブや横風で体が左右に振られる感覚が出やすく、軽い車体は、大きな段差の衝撃を重い車ほどどっしりとは受け流しにくい面もあります。これはハスラーに限らず、背の高い軽自動車に共通する性格かなと思います。
高速道路では、橋の上やトンネルの出口で横風にあおられて、揺れを感じることもあるでしょう。風が強い日の走り方は、ハスラーの高速道路での横風の対策でまとめました。
こうした車体の特性は、空気圧やタイヤを整えても消えない部分。だからこそ、買う前の試乗で、自分や家族にとって許せる硬さかどうかを確かめておく意味があります。
すでに乗っている人は、ここから先の「直せる部分」を順番につぶしていくのが近道。車体の特性と、タイヤ・空気圧・足回りの状態を分けて考えるのが、この記事でいちばん伝えたいことです。
駆動方式と座る席でも乗り味は変わる

4WDは同じグレードの2WDより50kg重く(2026年現行)、後ろの足回りの形式も違います。座る席による感じ方の差とあわせて整理しました。
2WDと4WDは後ろの足回りの形が違う

「4WDのほうが突き上げるのでは?」と気になる人も多いようで、検索の候補にも出てくるのがこのポイント。まずは公式の資料で、何が違うのかを確かめておきましょう。
| 項目(2026年現行) | 2WD | 4WD |
|---|---|---|
| 前のサスペンション | マクファーソンストラット式 | マクファーソンストラット式 |
| 後ろのサスペンション | トーションビーム式 | I.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式 |
| リヤスタビライザー | あり | 装備表の記載は2WD車のみ |
| 車両重量(HYBRID X/HYBRID Xターボ) | 830kg/840kg | 880kg/890kg |
| 後ろのトレッド(左右のタイヤの間隔) | 1,300mm | 1,290mm |
| タイヤ | 165/60R15 | 165/60R15 |
出典:スズキ ハスラー デジタルカタログ(2026年5月27日更新)の主要諸元と装備表をもとに作成。前のトレッドは2WD・4WDとも1,285mmです。
2WDと4WDでは、後ろのサスペンションの形式、カーブでの傾きを抑えるリヤスタビライザー(装備表の記載は2WD車のみ)、車の重さ、左右のタイヤの間隔が同時に違います。乗り味の差を「4WDだから」と一つの理由で決めつけられないのは、このため。
試乗記の評価も参考までに。Car Watchの2020年型の試乗では、ターボの4WDのほうがわずかにしなやかで高速道路ではフラット感があり、NAの2WDはサスペンションのストローク感で上まわる、という違いが書かれていました。
4WDのほうがしなやかと感じた試乗記もあるわけで、「4WDだから突き上げる」とは一概に言えなさそうです。
ただ、この2台はエンジンも重さも違うので、駆動方式だけの差とは言い切れません。スズキも2WDと4WDの乗り心地の優劣は示しておらず、4WDは雪道などの滑りやすい路面で前後のタイヤに力を配るための仕組み、と考えて選ぶのが基本です。
乗り心地の好みで駆動方式を選ぶなら、希望する方式そのもので試乗するのがいちばん確実。中古で探す場合も、同じグレードの2WDと4WDを乗り比べられるなら、ぜひ比べてみてください。
後部座席が揺れやすい理由と乗せ方の工夫

「運転席では気にならないのに、後ろに乗った家族が揺れると言う」。これはハスラーに限らず、背の高い軽自動車でよく聞く話です。
軽自動車は全長が短いぶん、後部座席が後輪に近い位置になりやすく、段差を越えたときの上下の動きを後ろの人ほど感じやすい、と言われます。
運転する人はハンドルで体を支え、路面を見て身構えられますが、後ろの人はそれができない、という差もありそう。同じ段差でも、後ろの人のほうが不意打ちに感じやすいのかもしれません。
初代については、2014年の試乗記で後席のショックがきつく、上下に揺さぶられる場面があったと評価されていました。2代目の開発でも、初代のオーナーから後席の乗り心地についての声があったと報じられています。
2代目では後席の足元も広くなりました。それでも、2020年式のHYBRID Xターボのオーナーレビュー(みんカラ)には、継ぎ目の段差のあとスプリングの揺れがしばらく続き、運転席の本人も後部座席の家族も酔った、という声がありました。
後ろに人を乗せることが多いなら、気にかけておきたいポイントですね。
後ろに乗る人の負担を減らすには、こんな工夫が考えられます。
- 段差やマンホールの手前でしっかり減速し、ゆっくり越える
- 継ぎ目や荒れた路面の多い車線を、できるだけ避けて走る
- 後席の背もたれの角度を、座る人が楽な位置に合わせる
- 車酔いしやすい大人には、揺れを感じにくい助手席に座ってもらう
- 座面にクッションを敷くなら薄手のものにして、シートベルトが肩と腰骨にきちんとかかるか確かめる
後部座席のスライドやリクライニングの使い方は、ハスラーの後部座席の広さとリクライニングでくわしくまとめています。
ハスラーの突き上げ対策は空気圧と点検から

部品を替える前に、お金のかからないことから順番に。空気圧、タイヤ、点検、ショックアブソーバーの交換の順で見ていきます。
まずは冷えた状態で空気圧を指定値に合わせる

いちばん先に確かめたいのが、タイヤの空気圧。お金がほとんどかからず、その日のうちに試せる対策です。
日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、空気圧が高すぎるとタイヤが張りつめた状態になり、衝撃をやわらげる力(緩衝能力)が落ちると説明しています。給油のついでに多めに入れてもらったまま、という人は、それだけで突き上げを強く感じているかもしれません。
点検の目安は、走る前のタイヤが冷えているときに、最低でも月に1回。車やタイヤメーカーが決めた指定空気圧を基準に、0〜+20kPaの範囲で合わせるのが基本とされています。
ハスラーの指定空気圧は、運転席のドアを開けたところのラベルか、車の取扱説明書で確かめてください。ネットで見かけた数字をそのまま使わず、自分の車の表示を見るのが確実です。
ラベルの見方や空気の入れ方は、ハスラーの空気圧と純正タイヤサイズで解説しています。
乗り心地を良くしたいからといって、指定値より低くするのはやめておきましょう。JATMAによると、空気圧が足りないとタイヤが異常に発熱したり、両肩が偏って減ったりしやすくなります。安全面のリスクのほうが大きくなるんですよね。
自分で測るのが不安なら、タイヤ店に頼むのが確実。タイヤ館は、空気圧・偏摩耗・外傷・残り溝の4項目のタイヤ点検を無料で行うと、公式サイトで案内しています(2026年10月時点)。
近くに店舗があれば、タイヤの空気圧と傷みの点検を頼んでみるのも手。プロの目で見てもらえば、次に書くタイヤ交換が必要かどうかの判断もしやすくなります。
タイヤ交換やインチダウンで変わること

空気圧を合わせても硬さが残るなら、次はタイヤそのもの。溝の減り方やひび割れ、製造からの年数を見てみましょう。
JATMAは、見た目に問題がなさそうでも、製造から10年たったタイヤは新しいものへの交換をすすめています。ひび割れが目立つタイヤは、乗り心地より先に安全の問題として、交換を考えたいところ。
交換するときは、乗り心地や静かさをうたう「コンフォート系」と呼ばれるタイヤを選ぶ方法もあります。サイズは純正と同じ165/60R15を基本に、ロードインデックス(タイヤが支えられる重さの指数)が純正の77を下回らないものを選ぶのが安全です。
もう一つの方法が、ホイールを14インチにしてタイヤを厚くするインチダウン。165/65R14のように扁平率が上がると、タイヤのゴムの部分が少し厚くなり、細かな凹凸を吸収しやすい方向に変わります。
そのかわり、ハンドルを切ったときの反応がゆるく感じることもあり、ホイールの適合や外径の違い、車検の確認も必要に。候補のサイズや注意点は、ハスラーの14インチ化の可否と車検の注意点にまとめました。
タイヤを替えたら、前と同じ道を同じ速さで走って比べると、変化がつかみやすくなります。思ったほど変わらないこともあるので、高いタイヤを選ぶ前に、今のタイヤの状態をお店で見てもらうと無駄が減るはず。
異音や急な悪化は足回りの点検を優先する

空気圧とタイヤを整えても、「前より明らかに突き上げが強くなった」「段差のあとの揺れが収まらない」と感じるなら、足回りの点検を優先しましょう。
スズキの法定2年点検(車検のときの点検)では、足回りの項目として、ホイールアライメント、タイヤの空気圧・損傷・異常な摩耗、ショックアブソーバーの損傷や油漏れ、サスペンションの取り付け部や連結部の緩み・がた・損傷を見ることになっています。
乗り心地が急に変わったときに見てもらう場所も、だいたいこれと同じ。特に次のような症状があるときは、部品の損傷も考えられます。自己判断で走り続けず、販売店や整備工場に相談してください。
- 段差やハンドルを切ったときに、ゴトゴト・バキッといった音がする
- 車高が左右で違って見える、車が片側に傾いている
- まっすぐ走らない、ハンドルを取られる
- ショックアブソーバーの周りに油がにじんでいる
- 縁石や段差に強くぶつけたあとから、乗り味が変わった
どんな路面・速度・操作のときに音が出るのかをメモして渡すと、原因を探してもらいやすくなります。メモの作り方は、ハスラーのビビリ音の確認ポイントと点検の頼み方で紹介しました。
まっすぐ走らない、タイヤの片側だけが減るといった症状には、タイヤの取り付け角度(アライメント)のずれが関わっていることも。
タイヤ館は、アライメントは長く使ううちに少しずつずれるほか、大きな段差に乗り上げたり車止めに強くぶつけたりした衝撃でもずれることがある、と案内しています。測定の前に、偏摩耗や下回りの当たり傷、サスペンションのゴム部品なども点検する流れだそうです。
料金や作業時間は車によって変わるので、気になるならアライメントの測定と調整を、見積もりから相談してみてください。
初代ハスラー(MR31S・MR41S)に乗っている人へ
スズキは初代の一部で、凍結防止剤をまく地域や海沿いを繰り返し走ると、フロントコイルスプリングの端が錆びて折れ、異音が出ることがあるとして、保証期間を延長しています。延長後の保証は、新車登録から10年・走行10万kmまでです。
国の不具合情報にも、初代のスプリング折損の申告が9件ありました。登録から10年を過ぎた車は期間外になるので、対象かどうかは車台番号と登録日で販売店に確かめてください。
スズキは、折れて異音が出ている状態でも安全に操舵・自走はできると説明していますが、早めの点検が安心です。対象の範囲はスズキの保証期間延長のお知らせで確認できます。
ショックアブソーバー交換の前に確かめること

点検で異常が見つからず、空気圧やタイヤを見直しても硬さが気になる。そんなときの選択肢になるのが、ショックアブソーバー(ダンパー)を社外品に替える方法。
ショックアブソーバーメーカーのKYB(カヤバ)は、2024年5月に2代目ハスラー(MR52S・MR92S)向けの交換用ショックアブソーバーの適合を案内していて、2WD用と4WD用で品番が分かれています。フラつきや同乗者の車酔いが気になるオーナー向けに、フラットな乗り心地をうたう製品です。
KYBの案内では、セットの希望小売価格は税込66,550円(2024年5月時点・部品代のみ)。これに取り付けの工賃や、必要ならアライメント調整の費用が加わるので、見積もりを取って比べるのが確実です。
交換を考えるなら、次の点を先に確かめておきましょう。
- 型式・年式・グレード・駆動方式に合うか(KYBの案内は2024年5月時点のもので、2026年5月の改良後の車やタフワイルドへの適合は、2026年10月時点のKYBの新製品案内では確認できませんでした。最新の適合はKYBや取付店で確かめてください)
- 運転支援システムへの影響(KYBは、自社製品の装着による運転支援システムや安全装置の誤作動などには責任を負えないとしています)
- 取り付け後にアライメント調整が要るか、その費用はいくらか
- 新車保証や車検への影響はないか
ショックアブソーバーの交換は、足回りの分解をともなう作業。DIYではなく、販売店や足回りに詳しい整備工場に、適合の確認から取り付け後の調整まで任せるのが安全です。
ちなみに、ばねのすき間に入れる「サスペンションリング」のような後付けパーツは、口コミで「突き上げが和らいだ」という声と、社外のサスペンションに替えた車で「外したら突き上げが減った」という声の両方がありました。効果は条件しだいで、誰にでも効くとは言えないところ。
乗り心地のための足回りの加工や空気圧の下げすぎは避ける
ネットでは、空気圧を指定値より下げる、ショックが縮みきったときの衝撃を受け止めるバンプラバーを切る、といった方法も見かけます。どちらも安全のための余裕を削る方向の変更です。
タイヤの損傷や、足回りの底づきにつながるおそれがあるので、まねはしないでください。足回りに手を入れるときは、整備工場や用品メーカーの指示に従いましょう。
それでも合わないと感じたときの選択肢

空気圧も点検も済ませたのに、どうしても硬さが合わない。そんなときに考えたい、次の一手をまとめます。
乗り換えるなら今のハスラーの価値を先に調べる

点検で異常がなく、タイヤも見直したのに硬さが気になるなら、それは故障ではなく、ハスラーの性格と自分や家族の好みが合っていないのかもしれません。
毎日の通勤や送り迎えで我慢を続けるより、乗り換えを考えるのも一つの答え。逆に、後ろの席はほとんど使わない、段差の少ない道が中心、という使い方なら、空気圧と点検だけで納得できることも多いはずです。
乗り換え先を探すときは、家族にも後部座席に座ってもらい、いつも走る段差やマンホールのある道で試乗させてもらうと、違いがわかりやすくなります。背の高さや重さ、タイヤのサイズが違う車を何台か乗り比べてみてください。
そのとき先に知っておきたいのが、今のハスラーがいくらで売れるか。下取りの金額だけで決めると、比べる相手がいません。今のハスラーの買取査定額を確かめておくと、乗り換えの予算を立てやすくなります。
査定の前には、点検記録簿や取扱説明書をそろえておくと話がスムーズ。社外のショックアブソーバーやタイヤに替えているなら、純正部品が残っているかも伝えておきましょう。
足回りの異音など気になる症状も、隠さずに伝えておくのが、あとのトラブルを防ぐ近道です。
ハスラーの乗り心地と突き上げに関するよくある質問

Q1. ハスラーは4WDのほうが乗り心地が悪いですか?
A. スズキは、2WDと4WDの乗り心地の優劣を示していません。4WDは後ろのサスペンションがI.T.L.式で、リヤスタビライザーの記載がなく、同じグレードの2WDより50kg重い(2026年現行)など、条件がいくつも違います。
試乗記でも評価は分かれているので、気になる人は希望する駆動方式そのもので試乗し、後部座席の乗り心地まで確かめるのが確実です。
Q2. ハスラーの指定空気圧はいくつですか?
A. 指定空気圧は、運転席のドアを開けたところのラベルか、車の取扱説明書で確かめてください。ネット上の数値は、年式やタイヤによって当てはまらないことがあります。
点検は走る前の冷えたときに月1回以上が目安で、指定値を基準に0〜+20kPaの範囲で合わせます。乗り心地のために指定値より下げるのはやめましょう。
Q3. 2026年の新型ハスラーで突き上げは改善されましたか?
A. 2026年5月の改良で発表された走行性能の変更は、右左折後のハンドルの戻りと高速道路でのステアリングの反応のよさの向上、進化したアクティブコーナリングサポートの採用です。ばねやショックアブソーバーの変更、突き上げの改善は発表されていません。
スズキの販売店の試乗ブログでも、段差での突き上げ感は従来どおりという感想でした。乗り心地を重視するなら、段差のある道で試乗して確かめてください。
Q4. 初代ハスラーの足回りから異音がします。保証は使えますか?
A. 初代(MR31S・MR41S)の一部は、フロントコイルスプリングの錆による折損と異音について、保証期間が新車登録から10年・走行10万kmまで延長されています。
対象かどうかは車台番号・登録日・走行距離で決まり、登録から10年または走行10万kmを超えた車は期間外です。異音はほかの部品が原因のこともあるので、まずは販売店で点検を受けてください。
ハスラーの乗り心地と突き上げ対策のまとめ

2代目ハスラーの乗り心地は、スズキが向上をねらって作ったもので、「最悪」とまでは言えません。ただ、大きめの段差では突き上げを感じたという評価が複数あり、2026年5月の改良でも、ばねやショックアブソーバーの変更は発表されていない、というのがこの記事の結論です。
突き上げや揺れが気になるときは、次の順番で見直すのが安全です。
- タイヤが冷えた状態で、空気圧を指定値に合わせる(乗り心地のために下げない)
- タイヤの傷み・片減り・製造からの年数を確かめ、必要なら交換やインチダウンを相談する
- 異音・車高の左右差・ふらつき・急な悪化があれば、販売店や整備工場で足回りを点検
- 社外のショックアブソーバーは、適合と運転支援への影響を確かめて専門店に任せる
- 初代は、フロントコイルスプリングの保証期間延長の対象かどうかも確認
それでも改善しないときは、無理に我慢せず、タイヤ店や整備工場など足回りに詳しい専門店に相談してみてください。
そのうえで乗り換えを考えるなら、乗り換え前の愛車の買取査定で今の価値を知っておくと、次の車を選びやすくなります。
