エブリイをワーゲンバス風にする方法と費用|キット代と車検の注意点
エブリイをワーゲンバス風にしてみたい。でも、何を替えればあの顔になるのか、どこに頼めるのか、全部でいくらかかるのかが分からない。そんなところで手が止まっている人は多いと思います。
検索しても、出てくるのは中古車の在庫や専門店の完成車が中心で、方法と費用をまとめて比べられるページは意外と見当たりませんでした。
先に答えを書くと、方法は「キットを買って取り付けてもらう」「今の車を専門店に持ち込む」「完成車を買う」の3通り。費用は部品代と総額を分けて考えるのがコツです。
外装パーツの6点セットだけなら税込21万円台からの掲載がある一方で、ライトや塗装、取付まで入れると金額はかなり変わってきます。
この記事は、スズキの公式資料と専門店が公開している価格表、軽自動車検査協会と国土交通省の資料を照らし合わせてまとめたもの。
対象は、2015年2月から2026年5月の改良まで売られたDA17系のエブリイ(バン)とエブリイワゴン。2026年5月の改良で型式がDA18系に変わっているので、新しい年式の人に向けた注意も入れておきますね。

- エブリイをワーゲンバス風にする3つの方法と、替えるパーツの中身
- 外装キットの掲載価格と、塗装・取付まで入れた総額の目安
- 車検で見られやすい寸法とライトの決まり、メーカー保証の扱い
- ぶつけたときの補修部品と、売るときに純正へ戻すかの決め方
エブリイをワーゲンバス風にする方法と必要なキット

丸目のライトに、上下で塗り分けたボディ。あの顔つきに近づけるには、何をどこまで替えればいいのか。方法の全体像、替える部品、年式による違いの順に見ていきます。
方法はキット施工・持ち込み製作・完成車の3通り

結論から言うと、エブリイをワーゲンバス風にする方法は、キットを買って取り付けてもらう・今の車を専門店に持ち込む・完成車を買う、の3通りです。どれを選ぶかは、今のエブリイを活かすか、車ごと買い替えるかでほぼ決まりますね。
1つ目は、外装パーツだけを買って、近くの板金塗装工場などに取り付けてもらう方法。ワーゲンバス風のパーツを作っているキャルステージは、全国のショップへ業販価格でパーツを卸し、組み付けのサポートもしていると案内しています。
2つ目は、今乗っているエブリイを専門店に預けて、部品選びから塗装・取付までまとめて頼む方法。キャルステージのQ&Aでは持ち込みに対応していて、預かっている間は必要に応じて無料の代車も貸すとしています。
製作期間は、同じQ&Aで通常1か月半〜2か月ほど、簡単なカスタムなら10日〜3週間ほどと案内されていました。
3つ目は、すでにワーゲンバス風に仕上がった車を買う方法です。専門店の新車ベースのプランのほか、中古車サイトにも完成車が並んでいます。
| 方法 | やること | お金の目安(掲載例) | 期間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| キットを買って取り付けてもらう | 外装パーツを買い、近くの工場で塗装・組み付け | 外装6点セット税込217,800円〜(ライト・塗装・工賃は別) | 頼む工場しだい | 任せられる工場が近くにある人 |
| 今の車を専門店に持ち込む | 部品・塗装・取付まで専門店がまとめて作る | 見積もりで決まる(部品代だけで40万円台になる例も) | 通常1か月半〜2か月(簡単なものは10日〜3週間) | 今のエブリイを活かしたい人 |
| 完成車を買う | 新車ベースか中古の完成車を選ぶ | 新車ベースのプラン208万円・268万円/中古は支払総額76.5万円〜 | 新車ベースは製作期間+納車まで | 車ごと買い替える人 |
出典:キャルステージ「01-アーリー」パーツ販売ページ・Q&A、カーセンサーの掲載車両をもとに作成(確認日:2026年10月16日)
自分で取り付ける人もいて、文春オンライン(2024年7月)では、ボロボロの中古エブリイを約20万円で買い、お父さんが自宅のガレージでエンジンの載せ替えや塗装まで手がけて仕上げた例が紹介されていました。その例でも、整備士の友人の手を借りています。
ライトの配線や光軸の調整、車検で見られる寸法の確認まで考えると、慣れていない人がすべてを自分でやるのはハードルが高め。少なくとも灯火まわりと最後のチェックは、プロに任せたほうが安心です。
エブリイをワーゲンバス風にする前に押さえたいこと
- 方法は「キット+工場」「持ち込み製作」「完成車」の3通り
- キットの値段は外装パーツだけの値段で、ライト・塗装・工賃は別
- 2026年5月以降のDA18系は、DA17系用のキットが付くかを先に確認
必要なパーツはフロントフェイスと丸目ライトが中心

ワーゲンバスは、フォルクスワーゲンの昔のバン「タイプ2」の愛称。丸いライトと大きなエンブレム、上下で色を分けた塗装が目印です。
そのらしさを左右するのは、やはり顔まわり。前の面を覆うフロントフェイスと丸目のヘッドライト、そしてツートンの塗装がそろうと、印象がガラッと変わります。
キャルステージの「アーリー」というシリーズでは、外装の基本セット(フルエアロ6点セット)に次の部品が入っています。
- フロントフェイス
- フロントバンパー
- ステップアーチ(左右)
- サイドステップ(左右)
- リアバンパー
- リアバンパースポイラー
見落としやすいのが、ライトやウインカーはセットに入っていないこと。専用のヘッドライト、ウインカー、オーバル型か丸型のテールランプ、バックランプ、ナンバー灯、サイドマーカーは、それぞれ別売りです。
雰囲気をさらに寄せる小物もそろっていて、メッキのヴィンテージエンブレム、白いラインの入った12インチのホイールカバー、ルーフバイザー、窓のパネル、リアゲートパネルなどが単品で並んでいます。
部品表には抵抗や逆流防止ダイオードといった電気の部品も載っていて、ライトを替えるときは配線の加工が絡んでくると考えておくとよさそう。
顔つきの違う「レイト」というシリーズもあり、こちらの対象にはエブリイのほか、同じ車体のマツダ スクラム、日産 クリッパー、三菱 ミニキャブ・タウンボックス(17型)も書かれています。アーリーの対応表にも「姉妹車可」とありました。
ただ、確認した時点でレイトのエブリイ向けの価格は載っていなかったので、レイトを考えるなら問い合わせが必要です。同じ店はダイハツのハイゼットカーゴやアトレー向けのキットも扱っています。
なお、専門店のページでは「エブリィ」と書かれていることが多いものの、スズキの正式な表記は「エブリイ」。検索するときは両方で探すと、見つかる情報が増えますよ。
もうひとつ気にしたいのが、エンジンの冷え方です。前の面をパネルで覆う形なので、キャルステージはQ&Aでオーバーヒート対策をしてから納車すると説明していて、オートスピリットもすべてのエアロに冷却の対策をしているとのこと。
知恵袋でも、前を覆うとラジエーターに風が届きにくく、作りの悪い改造車はオーバーヒートしやすいという指摘がありました(2013年の投稿)。キットを選ぶときは、冷却の対策が入っているかを必ず聞いておきたいところ。
点検のしやすさも見ておくと安心です。オートスピリットのQ&Aによると、ボンネットが開かない形のエアロでも、前のエンブレムを外せばブレーキ液や冷却水を交換できる作りになっているそうです。
2026年5月以降のDA18系は適合を個別に確認

2026年5月以降に買った新しいエブリイは、ここが要注意。DA17系用として売られているキットが、そのまま付くとは言い切れません。
スズキは2026年5月8日にエブリイとエブリイワゴンの一部仕様変更を発表し、フロントデザインを新しくしました。主要諸元表などを見ると、型式もバンがDA18V、ワゴンがDA18Wに変わっています。
一方で、ワーゲンバス風キットの対応表は、キャルステージが「DA17(H27.2~新車)」、オートスピリットが「DA17(H27.2~現行)」という書き方。どちらにもDA18の表記はなく、キャルステージの製作実例にもDA18は見当たりませんでした。
前の形が変われば、キットの取付位置や大きさが合わない可能性があります。「新車」「現行」という言葉も、改良前に書かれたものかもしれないので、そのまま受け取らないほうが無難です。
DA17系の中でも、装備の違いには気をつけたいところ。2024年2月の改良でCVTが加わり、LEDヘッドランプはPC・JOIN・JOINターボに標準(PAリミテッドはメーカーオプション)、スズキ セーフティ サポートも全車標準になりました(PAには非装着車の設定あり)。
前まわりを大きく替えるカスタムなので、純正のライトや安全装備とぶつからないか、警告の表示が出ないかも、施工する店に確かめておきたいポイントです。
注文の前に、車検証の「型式」欄を見てください。DA18V・DA18Wなら、DA17系向けのキットをそのまま注文しないこと。型式・車台番号・グレード・装備(LEDライト、安全装備のセンサー、カメラなど)を伝えて、付くかどうかと必要な部品を販売元に書面で出してもらうのが確実です。
ワーゲンバス仕様の費用はいくら?部品代と総額

専門店の価格表には、パーツの値段がずらりと並んでいます。どこまでが部品代で、何が別にかかるのか。外装セット、総額の考え方、完成車の値段の順に整理します。
外装6点セットの掲載価格は税込21万円台から

キャルステージ「アーリー」のDA17系向けフルエアロ6点セットは、税込217,800円・228,800円・239,800円の3種類が掲載されています(2026年10月16日に確認)。違いはバンパーとスポイラーの形です。
- 前後シングルバンパー仕様:217,800円
- 前ダブル・後シングル仕様:228,800円
- 前後ダブルバンパー仕様:239,800円
単品のフロントバンパーで見ると、シングル(オーバーライド無し)が5万円、ダブルが66,000円。見た目の違いは店の写真で確かめてみてください。素地か塗装済みかといった区別は書かれていないので、塗装の扱いも注文前に聞いておくのが確実です。
気をつけたいのは、この値段が外装パーツだけのものだという点。キャルステージはセットに灯火類が含まれないと注記していて、同じ名前のセットを扱うオートスピリットも、灯火類や塗装、組付の費用は別にかかると書いています。
もうひとつ見逃せないのが、税込か税抜かの表示。キャルステージは前後ダブル仕様を税込239,800円としていますが、オートスピリットでは同じ前後ダブル仕様が239,800円(税込263,780円)でした。同じ数字でも、税込でそろえると23,980円の差になります。
見積もりを比べるときは、必ず税込の総額で並べてください。キャルステージのページには更新日が書かれていないので、注文する時点の価格も確かめておくと安心です。
灯火・塗装・工賃まで入れた総額の目安

部品代だけでも、ライト類や小物までそろえると40万円台に届きます。そこに塗装と取付の工賃が加わるので、6点セットの値段をそのまま予算にすると足りなくなるんですよね。
キャルステージの新車ベーシックプランに入っている部品を、同じ店の単品価格で並べ直してみました。
当サイトで集計した部品代の目安
新車ベーシックプランに入っている部品のうち、価格が載っているものを単品の掲載価格で足すと452,100円(税込)。ここには塗装と取付の工賃が入っていません。
| 費目 | 掲載価格(税込) | メモ |
|---|---|---|
| 外装6点セット(前ダブル・後シングル) | 228,800円 | 前後シングルなら217,800円 |
| 専用ヘッドライト(左右) | 49,500円 | セットとは別売り |
| 専用ウインカー(左右) | 33,000円 | セットとは別売り |
| サイドマーカー(オレンジ・左右) | 9,900円 | クリアは11,000円 |
| テールランプ(オーバル型・左右) | 36,300円 | 丸型は25,300円 |
| バックランプ | 11,000円 | ― |
| ライセンスランプ | 12,100円 | ナンバー灯 |
| ヴィンテージエンブレム(30cm) | 33,000円 | 8cmとメッキロゴは価格の掲載なし |
| ホイールカバー(白いライン入り12インチ・4枚) | 38,500円 | ― |
| 部品代の合計 | 452,100円 | 価格の掲載がある分だけ |
| 塗装(ツートン・クリア仕上げなど) | 要見積もり | 色の数と塗る範囲で変わる |
| 脱着・取付・配線・光軸調整 | 要見積もり | 工場によって変わる |
| 構造等変更検査(必要な場合) | 手数料2,800円 | 寸法などが変わるとき。書類と持ち込みの手間も |
出典:キャルステージ「01-アーリー」パーツ販売ページの掲載価格と、軽自動車検査協会「構造等変更検査」をもとに当サイトで集計(確認日:2026年10月16日)
参考までに、同じ店の新車ベーシックプランは208万円で、上の部品にハーフ塗装(クリア仕上げ)まで入った中身。ベースのPAリミテッド 2WD CVTは、2024年2月の改良時点の希望小売価格が1,324,400円なので、差はおよそ75万6千円です。
そこから部品代の約45万円を引くと、残りは約30万円。これが塗装や取付などに当たる計算になります。ただし、プランの値段に税や諸費用が入っているかは書かれておらず、掲載した時点の車両価格と同じとも限らないので、あくまで目安の計算として見てください。
塗装は、全部を塗り直すとは限りません。キャルステージの製作例では「元白×ヴィンテージレッド」のように、元のボディ色を片側に残して、もう片側だけを塗る組み合わせが紹介されています。塗る範囲が狭いぶん、費用も抑えやすいはず。
ネット上の声も見ておくと、こんな意見がありました。
- 安いコピー品のエアロは、波打ちや色あせ、取り付け部分のひび割れが起きやすいという回答(知恵袋・2010年)
- 名の通ったショップで相応の予算をかけたほうがいい、ケチると中途半端な仕上がりになるという意見(同)
どちらも古い投稿なので値段の話はそのまま使えませんが、「安さだけで選ぶと後で困る」という点は今も変わらないと思います。
なお、掲載価格は2026年10月16日に確認したものです。店によって税込・税抜の表示が違ううえ、地域や車の状態で工賃も変わるので、最後は見積書の税込総額で確かめてください。
完成車の値段は?新車ベースと中古の違い

最初からワーゲンバス風に仕上がった車を買うなら、新車ベースはキャルステージの掲載プランで208万円と268万円、中古はカーセンサーで支払総額76.5万円からの掲載がありました(2026年10月16日時点)。
新車ベースの2つのプランは、どちらも新車のエブリイ PA Ltd 2WD CVTが土台です。
- ベーシックプラン(208万円):外装6点セット、専用ライト・ウインカー、テールランプなどの灯火類、エンブレム、ホイールカバー、ハーフ塗装(クリア仕上げ)
- カスタムパッケージプラン(268万円):ベーシックの中身に、アイブローやルーフバイザー、窓のパネル、リアゲートパネル、メッキモール、内装の2色塗装、オーダーのシートカバーなどが加わった仕様。色を選べて、諸費用を含む乗り出し価格としています
ただ、土台の「PAリミテッドの2WD CVT」は、2024年2月の改良でCVTが加わったDA17系の組み合わせ。2026年5月の価格表にはPAリミテッドという名前が見当たらず、今のPA(ハイルーフ)2WD CVTは1,434,400円です。
これから頼むなら、最新の見積もりを取り直す前提で見ておくのがよさそう。
中古の完成車は、カーセンサーで「エブリィ ワーゲンバス仕様」を探すと10台がヒットし、支払総額は76.5万〜520万円でした。上のほうは軽キャンピングカーや移動販売車に仕上げた車で、それを除いた7台は76.5万〜160万円です。
年式は2004年から2024年まで幅があり、10台のうち5台は2012年以前の車。走行距離が16万kmを超える車も3台ありました。
古い車がベースだと、エンジンや冷却まわりの状態、サビ、どこのキットで誰が作ったかで中身が大きく変わります。知恵袋でも、改造の出来は1台ずつ違うので、たくさん見比べるとよいという回答がありました。
販売店のブログでは、大手の買取店から「ワーゲンバス仕様の車検が取れない」と相談された話も紹介されています。買う前に、このまま車検に通る状態かを販売店にはっきり聞いておくことが大事です。
それから、検索結果には、見慣れない通販サイトに「車検有」の車が並んでいることもありました。車を買うときは、店の所在地と連絡先、実車を見られるかを確かめてから話を進めてください。
車ごと買い替えるなら、今の車がいくらで売れるかで、完成車に回せる予算が変わってきます。完成車へ乗り換える前の買取査定で目安をつかんでおくと、新車ベースと中古のどちらにするかも決めやすくなりますよ。
違法にならない?車検と保証のチェックポイント

車検の日に「このままでは通せない」と言われたら、直す手間も費用も余計にかかります。寸法、ライト、メーカー保証の3つを、公的な資料とスズキの案内で確かめておきましょう。
エブリイの全長・全幅は軽の上限まで残り5mm

軽自動車の大きさは、法令で長さ3.40m以下・幅1.48m以下・高さ2.00m以下と決まっています。今のエブリイ(DA18V)の主要諸元表を見ると、全長3,395mm・全幅1,475mm。長さも幅も、上限まで残り5mmしかありません。
| 項目 | 軽自動車の上限 | エブリイ(DA18V) | 上限までの残り |
|---|---|---|---|
| 長さ(全長) | 3.40m以下 | 3,395mm | 5mm |
| 幅(全幅) | 1.48m以下 | 1,475mm | 5mm |
| 高さ(全高) | 2.00m以下 | 1,895mm | 105mm |
出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」別表第一と、スズキ「エブリイ 主要装備・主要諸元表」(2026年5月現在)をもとに作成(確認日:2026年10月16日)
DA17系に乗っている人は、車検証の「長さ」「幅」「高さ」の欄で、自分の車の数字を確かめておくと話が早いです。
部品を付けて寸法が変わったときの扱いは、国土交通省の通達で整理されています。ざっくり分けると次のとおり。
- 手で簡単に外せる付け方なら、車検証の記載を変える必要はない
- エアロ(エア・スポイラ)やルーフラックなどの「指定部品」をボルトなどで付けた場合も、記載の変更には当たらない
- 溶接やリベットで固定した場合や、指定部品ではない部品は、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm(車両重量は±50kg)の範囲なら記載の変更には当たらない
この範囲を超えて寸法や車体の形などが変わり、保安基準に合わないおそれがある場合は、軽自動車検査協会で構造等変更検査を受けることになります。手数料は1両2,800円で、車検証の原本などの書類が要り、点検整備記録簿の提示も求められます。
また、軽自動車かどうかは、長さと幅の上限で決まるもの。付けたあとの寸法が上限を超えると、軽自動車として扱えなくなるおそれもあるので、ここは施工前に必ず確かめておきたいところ。
どの部品が指定部品に当たるかは別に定められていて、フロントフェイスやバンパーがどう扱われるかは、部品の種類と付け方しだい。そもそも付けたあとの車が保安基準に合っていなければ、整備命令の対象にもなりえます。
施工を頼むときは、付けたあとの全長・全幅・全高と、検査でどう扱われるかを、店にはっきり聞いておきましょう。販売店のブログでは、別の型式用のキットを流用して、取付や寸法が合っていない個体の例も紹介されていました。
ライトやウインカーは色・位置・点滅を確認

ワーゲンバス風のカスタムでは、ヘッドライトからテールランプまで、ほとんどの灯火を替えることになります。だからこそ、色や点滅の決まりに合っているかがいちばんの確認ポイント。
国土交通省は、決められた色と違う灯火を不正改造の例としてあげていて、主な灯火の色は次のとおりです。
- 方向指示器(ウインカー):橙色、点滅は毎分60〜120回
- 尾灯・制動灯(ブレーキランプ):赤色
- 後退灯(バックランプ)・番号灯(ナンバー灯):白色
- 車幅灯:白色(一部は橙色も可)
- 後部反射器:赤色
見た目を優先してレンズの色を選ぶと、ここに引っかかることがあります。キャルステージの部品表に抵抗や逆流防止ダイオードが並んでいるように、ライトを替えるときは電気まわりの調整も絡んでくるもの。
ヘッドライトの向き(光軸)も大事です。販売店のブログでは、ライトを車体に直付けしてしまい、光軸を調整できない個体の例も紹介されていました。配線と光軸の調整は自分でいじらず、施工した店や整備工場に任せてください。
受け取るときは、すべての灯火が点くか、ウインカーの点滅の速さが普通か、ブレーキを踏んだときに赤く光るかを、店の人と一緒に確かめておくと安心です。
メーカー保証は改造が原因の不具合に使えない

カスタムしたら保証が全部なくなる、というわけではありません。ただ、改造が原因で起きた不具合には、メーカー保証が使えないと考えておく必要があります。
保証の扱いについて、スズキは四輪車のよくある質問の中で、法令に違反するような改造や、スズキが認めていない改造が原因の不具合には、保証期間内でもメーカー保証を適用しないと案内しています。例としてあがっているのは、エンジンの改造、車高・車幅の変更、灯火類の増設など。
ワーゲンバス風のカスタムは、まさにライトまわりと車の外形に手を入れる改造です。たとえば、取り付けたライトの配線が原因で電装品が壊れたような場合は、保証の外になる可能性が高いと見ておいたほうがいいでしょう。
延長保証も確認しておきたいところ。スズキの新車延長保証「保証がのびた」は、加入できない車として改造車をあげています。業務用の車(個人商店名義を含む)や法人名義の車も対象外なので、仕事でエブリイを使っている人は、もともと入れないケースもありそうです。
キットそのものの保証は、メーカーの保証とは別の話。オートスピリットのQ&Aでは、FRP製のエアロや灯火類などの特注パーツは、保管状態や地域によって歪みや色あせが出ることがあり、保証の対象外としています。どこまでを誰が保証するのかは、施工前に書面で確かめておくと安心です。
事故のとき・手放すときに困らない準備

前をぶつけたら、同じ部品はすぐ手に入るのか。何年か乗って手放すとき、元の顔に戻すのか。どちらも、施工する前に決めておいたほうがラクな話です。
割れたときの補修部品と車両保険を確認

ワーゲンバス風のパーツは、自動車メーカーではなく専門店が作る部品。ぶつけたときに、同じ部品がどこから、どのくらいで届くかを施工前に聞いておくのが安心です。
キャルステージは部品を1点ずつの値段でも掲載していて、フロントフェイスなら88,000円、リアバンパーなら66,000円(いずれも税込)。全部をやり直さず、壊れた部品だけを注文できる形です。
オートスピリットも、遠くで事故にあったときは近くの修理工場へ部品を送ると案内していますし、キャルステージは全国に提携工場があるとのこと。
とはいえ、受注生産の部品なら、注文してから届くまでに時間がかかる場合もあります。次のような点を、施工する店に確かめておくといいですね。
- 部品は1点ずつ買えるか、在庫があるか受注生産か
- 注文してから届くまでの日数
- 色を合わせた塗装はどこでやるか
- 近くで修理を頼める提携工場があるか
もうひとつは車両保険。SOMPOダイレクトの解説によると、車両保険の保険金額は、車体に取り付けた付属品も含めて考えるのが基本です。ただし取付工賃は含まれず、法令に違反するものは付属品として扱われません。
外装に数十万円かけたなら、保険会社に変更を伝えて、保険金額や補償が足りているかを確かめておきたいところ。見直しも兼ねるなら、車両保険まで比べられる一括見積もりで補償の条件をそろえて比べておくと、判断しやすくなるはず。
売るときに純正へ戻すかを施工前に決める

何年か乗ったあとに手放すことまで考えるなら、外した純正部品を取っておくか、取付のときに車体を加工するかを施工前に決めておくのがポイントです。
純正のバンパーやライトが手元にあれば、売る前に元の姿へ戻すという選択肢が残ります。逆に、取付のために車体へ穴をあけたり切ったりしていると、戻すのは難しくなるはず。加工が要るかどうかと、戻すときの工賃は、見積もりの段階で一緒に聞いておくと安心です。
完成車を買う場合も、外した純正部品が付いてくるかは確かめておきたいところ。ただ、部品を取っておくには置き場所が要りますし、戻す作業にもお金がかかります。
オートスピリットのQ&Aには、ディーラーや認定工場によっては、カスタムカーの点検や車検の受け入れを断られることがあると書かれていました。どこでも同じように扱ってもらえるとは限らないので、売るときも店によって見方が分かれることはありえます。
カスタムしたまま売るか、純正に戻して売るかは、それぞれの金額を比べてから決めるのが現実的。手放すと決めたら、カスタムしたままの状態での買取査定を一度取ってみて、純正に戻す工賃と比べてから決めると損をしにくくなります。
エブリイのワーゲンバス仕様でよくある質問

Q1. エブリイをワーゲンバス仕様にすると違法になりますか?
A. 外装をワーゲンバス風に変えること自体で、すぐに違法になるわけではありません。灯火の色や点滅、寸法などが保安基準に合っていれば、車検を受けることができます。
寸法や車体の形が一定の範囲を超えて変わる場合は、構造等変更検査が必要になることも。施工後の寸法と灯火が基準に合っているかを、施工した店に確かめておくと安心です。
Q2. ワーゲンバス風のキットは自分で取り付けられますか?
A. 自分で作業した例もありますが、ライトの配線や光軸の調整、寸法の確認まで絡むので、慣れていない人にはハードルが高めです。
少なくとも灯火まわりと完成後のチェックは、施工に慣れた店や整備工場に任せるのがおすすめ。専門店はパーツを全国のショップに卸しているので、近くの工場に取り付けを頼む方法もあります。
Q3. エブリイワゴンや、ほかの軽バンでも作れますか?
A. キャルステージの「アーリー」は17型のエブリイ・エブリイワゴンに対応していて、姉妹車も可としています。「レイト」の対象にはスクラム、クリッパー、ミニキャブ・タウンボックスも書かれていて、ダイハツのハイゼットカーゴやアトレー向けのキットもあります。
ただし、型式や年式、装備によって付けられるかは変わります。注文する前に、車検証の型式と車台番号を伝えて確かめてください。
Q4. 製作にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. キャルステージの案内では、オーダー製作は通常1か月半〜2か月ほど、簡単なカスタムなら10日〜3週間ほどです。
新車をベースにする場合は、そこに車の納車を待つ時間も加わります。時期や内容でも変わるので、予定がある人は見積もりのときに完成時期も聞いておくと安心です。
エブリイをワーゲンバス風にする方法と費用まとめ

エブリイをワーゲンバス風にする方法は、キットを買って取り付けてもらう、今の車を専門店に持ち込む、完成車を買う、の3通り。費用は部品代と総額を分けて考えるのが大切です。
- 外装6点セットは税込217,800〜239,800円の掲載例。ライト・塗装・工賃は別で、部品をそろえると40万円台に
- 新車ベースの完成車は208万円・268万円のプラン例、中古は支払総額76.5万円からの掲載あり
- 2026年5月以降のDA18系は、DA17系用のキットが付くかを型式と車台番号で確認
- 全長・全幅は軽の上限まで残り5mm。ライトの色と点滅、メーカー保証の扱いも先に確かめる
見た目の満足度が高いカスタムなのは確か。そのぶん、キット代・塗装・施工費がかかり、車検に通るか、壊れたときに部品が手に入るかも気になるところです。
まずは車検証で型式を確かめ、気になる店に「部品・灯火・塗装・取付・検査まで入れた税込の総額」で見積もりを出してもらうところから始めてみてください。売るときに純正へ戻すかどうかも、そのとき一緒に決めておくと安心です。
